東京シティコンサートブラス主催のブラスバンド*1講習会「多摩ブラスバンドワークショップ2007」を受けに府中の森芸術劇場へ行って来ました。先日のVIVID*2の演奏会の時に、埼玉プレミアブラスのnoriさんから誘われたのです。emixはテナーホーン*3で、ボクはバストロンボーンで参加。今回の講習会はテナーホーンの公開レッスンとテナーホーン奏者のオーウェン・ファー*4によるミニコンサートの後、リチャード・エヴァンス*5の指揮で実際にブラスバンドのリハーサルが体験できる、という催しがあったんです。
結構古くからのブラスバンド・ファンであるボクですが*6、実際合奏に出るのは初めて。
リチャードのリハーサルは大きなアクションやジョークを交えながら確実に奏者を惹き付けて行く素晴らしいもので、英語が片言しか聞き取れないボクでも充分その内容は伝わって来ました。たちまちまとまってくるサウンドは見事でした。それにしてもまぁ、参加者の皆さんもよく演奏すること。プログラムのフィリップ・スパークの「祝典のための音楽」などもあり、けっして簡単なものではなかったんですが。
ところで、ブラスバンドを体験してみて解ったことがあります。それはトロンボーンに関してです。
ブラスバンドで使用される金管楽器は、トロンボーン3本以外は*7全て円錐管のピストン楽器です。トロンボーンは直管のスライド楽器。つまり管の形状も違えば、音程を制御するシステムも全く違う。これは、予想していたことですが、やはり一体感という面ではトロンボーン・セクションは一歩引いた感じになるんですね。テンションではどちらかというとパーカッションと仲良しー見たいな感じです。ぐるぐる指を廻してらっしゃるサクソルン属*8を横目にフワーッとハーモニー吹いたり、パリッと輪郭付けたりする、料理の仕上げのソースやスパイスの役目ですね。これはオモシロイ。
これからもブラスバンドを主体に活動して行くことはないと思うけど、たまには良いモノだな*9と妙に感心しながら急いで会場を後にしました。だってこの後SFCの練習だ! 金管まつり、もう待ったなしなのよ〜*10。
*1:ここでは金管楽器と打楽器による合奏体をさします。日本では映画「ブラス!」で有名になりました。イギリスで始まり、今でも盛んなので「ブリティッス・スタイル」と呼ばれています。
*2:VIVID BRASS TOKYO。id:otoshimono:20070513
*3:ブラスバンド以外ではアルトホルンと呼ばれる楽器。小学校の金管バンドではよくお目にかかります。映画「ブラス!」では、後にスター・ウォーズでオビ=ワン・ケノービを演じることになるユアン・マクレガーが演奏していましたね。
*4:名門コーリー・バンド所属。超絶技巧と豊かな音楽性で話題の、若手テナーホーン奏者。
*5:スコットランド・ナショナル・ユース・ブラスバンド音楽監督。コルネット奏者時代はブラック・ダイクなどを始め、名門ブラスバンドで活躍。指揮者となってからは数々のバンドを全英チャンピオンシップなどでで優勝に導く実力派。
*6:むかーし、今はなき雑誌「バンドピープル」でアルバイトしていた頃、編集長の小太郎さんにネダって、ブラスバンド特集を組んでもらったことがあるんです。
*7:今日は5人いました。講習会ですから。でもバストロはボク一人!
*8:ここでは円錐管金管楽器のこと。詳しくはまた今度。
*9:by マ・クベ
*10:それにしても今日、注釈だらけだなぁ