完成→成長

さいたまファンファーレクラブ、今年最後の練習。このアンサンブル、上手いかどうかは別としてスタイルとしては一応の完成を見ていると思っている。さらに今年はラジオ出演楽譜の出版などメディアへの露出という展開もあった。
毎年の単独公演やコラボレーションイベント「金管まつり」の企画運営、海外にまでは行かないが2年に一度程のペースでの遠征演奏、自治体や公民館や学校に呼ばれての出張公演、地域イベントへの参加、また、J'z Craze公認によるカバーレパートリーや委嘱作品やオリジナル編曲作品など、独自のコンテンツもある。アマチュア楽団としても二重丸の活動だと思う。
しかし、毎年巡るイベントをこなしながら、ノスタルジーとカタルシスを演奏者が味わって「あ〜楽しかった」なんて楽団では、永遠に続く「部活ゴッコ」である。また、こなしたイベントの数と賞歴をいくら並べ立てて「オレたちスゴいでしょう?」って言ったところで、道行く人にとってはアマチュア界隈では有名な楽団も、近所の小学生の金管バンドも大差ないのだ。場合によっては小学生の方が表現者としての魅力を纏っていることだってあり得るのだ。
創団19年目に入るにあたり、これらを只々こなしているのでは推進力とはなり得ない。より音楽的に豊穣になるべく、より聴く人と対話が出来るような、アマチュアではあっても「表現者」たりえる成長とは何か。来年はそこを問うていきたい。