初めての同人誌


昨年行った埼玉大学吹奏楽部創部50周年記念式典で頒布させていただいた記念誌の希望者に向けての追加発送をしています。
ボクは大学生の頃からいきなり商業出版の世界に入ったので、同人誌という類いに相当する媒体を制作したことがなかったのですが*1、ある意味全くの趣味で仲間と作った初めての冊子となりました。とは言え、1000余名もいる同吹奏楽部の出身者の誰にとっても楽しんで読んで頂ける様に作りましたからスタンスそのものは商業誌のノウハウと何ら変わりません。ですから編集会議→台割作成→原稿依頼→取材&写真撮影→編集&ライティング作業→デザイン→校正→印刷所入れ、という従来の流れで、雑誌編集を生業にしている後輩とデザイナーのボクとが即席編集プロダクションとして制作させていただきました。
この冊子を制作して感じたのは、たとえ地方国立大学生という未熟な存在が紡いで来た吹奏楽部の50年の歴史であっても、時代の息吹と皆の思いがちゃんと詰まったひとつの大きな価値なんだなぁ、ということです。今回の制作を通じて改めて資料を検証したり、創部期や中興の先輩諸氏に取材させて頂いたり、多くの資料をお借りして初めて分かったことや、やっと点が線として繋がった部分も多く、それぞれの大学生がバラバラに過ごしてきただけと思っていた部の歴史がキチンと時代と歩んだ意志や希望の流れになっていたことには驚かされました。
この冊子は一般には手に入れられないものですが、お手元に置かれている埼玉大学吹奏楽部の関係者諸氏の皆様におかれましては、思い出の一つの形として末永くご愛読頂ければと思っています。

*1:自前の演奏会のパンフレットなどは大量に作っていますが、あれは演奏会とセットになった配布物ですから、同人誌とは言えません