何かに似ている


朝、フィットネスで泳いでいたら、途中から大変躯の大きなお兄ちゃんが入って来てボクの前で泳ぎ始めた。クロールなのにボクの平泳ぎより遅い。ここは「ゆっくり泳ぐ方」レーンだし、ボクも相当ゆっくり泳ぐ方なので他のレーンにも移れない。まぁ追いつかない程度にスピードを下げて泳いでいた。
そしたら彼、ターンして平泳ぎを始めた。これがさらに遅い。もうどんなにボクがゆっくり泳いでも絶対追いついちゃうくらい。仕方ないので途中で掻くのをやめてぷかぷか浮いたりして待つ。ボクの後ろの人は「この人、何遊んでんやろ」って正直プンスカしてたかもしれない。スマナイなぁと思ったが、ボクも最近は1kmは通して泳ぐと決めているので止める訳にはいかない。
巨体でフォームもムチャクチャなので、この人すぐ息を切らして上がるかなぁと思っていたら、どうしてどうして。割と根性があって止まらずにずっと泳いでいる。行きはクロール、帰りは平泳ぎ、という風に。
巨体でフォームもムチャクチャなので、すぐ後ろのボクはモロ、荒れまくった水流を受けて翻弄される。まるで即席波のあるプール。息を継ぐにも水しぶきが舞い降ってくるので大変なことに。
1km泳ぎ切ってガバッと上がったら、ボクの後に続いている人はおらず、巨体のお兄ちゃんだけがザブザブ泳いでいた。これは何かに似ていると思ったが、未だに思い出せない。