ピッカピカ

作曲家の中橋愛生さんにご協力いただきまして、氏の作品のスコアとサインをお借りし、 村田金箔さんが開発された、レーザーコピーのトナー印字部分に箔押し転写をする技術のテスト印刷に使わせていただきました。事務所のレーザープリンタでモノクロプリントしたものを持ち込んで転写しましたよ。ピッカピカ。ムッチャ綺麗!

 
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本来箔押し印刷は金型を作成するのに結構お金がかかりますし、しかも今回のようにA3サイズなんてとんでもなく高価になってしまうのですが、この方法であれば金型の作成が不要なため非常に安価になります。そしてご覧のように、通常の金型による箔押しでは苦手とされる細い罫線(今回は0.1mm罫の五線)も再現できます。
 

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ただやはり白黒反転させると箔の膨らみ分で白抜きが潰れ気味に再現されるので白抜きの0.1mm罫は厳しそう(今回はテスト印刷なので敢えて太くせずにそのまま刷りました)。あと、金型で押すわけではないので、良い意味でも悪い意味でも凸凹は出来ません。なので、箔押しによる立体効果を狙う場合は不向きです。この方法は基本手作業なので小ロット印刷向きなのと、強くこすったりすると箔が剥がれるので、商品パッケージやチラシや装丁に使うには注意が必要です。しかしながら、プレゼン用見本作成や、箔押しのテスト校正にはモッテコイです。

昔デザイン事務所に置かれていたアイロテックなどと原理的には似た技術ですが、村田金箔さんのグリームホイルの巻物を使うという点では独自の技術だと思います。
 
一部からでも作成可能。ご相談は村田金箔さんまで。