『自分より格下』という目線

随分少なくはなりましたが、それでも時々、楽器店や楽譜出版社を自分の子分や使いっ走りだと思っている音楽家の態度を見かけてガッカリしてしまうことがあります。彼らの多くは、業者で働く人を音楽家になる事を「諦めて」その職に就いている『自分より格下』に見ている感が否めません。

これに似た事は、先日見かけた画材屋さんに就職した人の事をそういう風に書いていた画家のコラム(コラムの主旨は大学批判だったのですが、前提とする目線がそうなのかと感じた)だったり、学校教販への教師の振る舞いだったり、割とあるのですが、同様に首を傾げてしまいます。

F-1はドライバーの力だけでなくチームで働く一人一人の協働の結晶が勝利を導く様に、表現芸術や教育はもちろん、社会のあらゆる取り組みは、それぞれの持ち場で力を発揮して働く人々との協働で成り立っていて、例え突出した才能の持ち主であってもその中の一人だという認識を忘れないで欲しい。