ブラバン・ネガティブ

twitterで話題になっているブラバン等の呼称問題ですが、各々の呼ばれ方に対して蔑称だと感じてしまう個々(或いは集団)のコンプレックスが根底にあるのだろうと思います。そこにはスクールorアマチュア・カースト的な根深い問題もあり、呼称の使い分けや再定義で上手く収まるという訳でもなさそうな気がします。
というのも学術・専門誌的分類としてこの議論は「ブラスバンドの社会史/阿部勘一他(青弓社)2001」「ブラスの快楽/関口義人(音楽之友社)2005」等の興味深い文献が既に幾つかあります。論述する上では用語の定義付けは必須であり、逆にいえば定義さえしてしまえばそれ以上の問題はない訳です。
となると問題の核心は呼称に対するロジカルな定義付けではなく、そう呼ばれることで気分が良いか悪いかというエモーショナルな部分に向かいます。
かつて愛称として呼ばれたものが蔑称としてのネガティブなイメージを内包してしまうケースは多々あるものです。「ブラバン」「吹部」「金管バンド」が例えばそうなのかもしれません。ジェネレーションや地域によりそれらを愛称として感じるのか蔑称として感じるのかの差もそこにあると思われます。