8月6日というリアリティ

広島にルーツのある人にとって8月6日は、祖父母だったり親だったり親戚だったり友人だったり恋人だったり〜大事な人(個人!)が原爆によって亡くなったり被爆後の人生を歩んでいることを思って静かに過ごしたい日なのです。事情や理由は何であれ街宣でガナり立てて欲しくないのよ。
 
それに被爆してまだ存命の人も多くいます。例えば私の母は2次被爆、まだ乳飲み子でした。親を探しに母を背負って爆心地に出た祖母も当然被爆しました。幸い祖母も割と長生きしましたが、祖母の両親や親戚は跡形もなく消し飛んでしまいました。そこから遠く離れた海が見えたそうです。
 
広島市周辺のお墓には昭和二十年八月六日付近に亡くなった方の名前が大量に刻まれています。この時期はカラフルな盆灯籠が広島中の墓地を染めます。お盆ということもありますが深い祈りの季節なのです。そういうリアリティです。
 
とまれ暴力や恫喝によって相手を殲滅・屈服させる行為は個人レベルでも国家レベルでも良い結果を生んだ試しはないです。平和を祈念します。

 

2007年8月6日の写真 相生橋より原爆ドームを臨む