人生はトロンボーンのスライドの如く長く・・・

emixがアドバイザーを務める「さくらBONES」のリハトラ*1に行く。ここはオリパパこと織田準一さんがプロデューサーをしている「さいたまスーパーシニアバンド」のトロンボーン・セクションで、アンサンブル団体としても独自の活動をしている。
なんせ母体のスーパーシニアバンドは、上は80歳のトランペット吹きがいるバンドである。トロンボーン・セクションにも定年後に初めて念願の楽器を手に取った方もおられるのだ。スゴクネー!?
さいたまスーパーシニアバンドは、本人たちが自虐的シャレで「年金バンド」と呼ぶ、いくつになってもバンド活動を趣味にしたいオッチャン&オバチャンの「大人の部活動*2」だ。ハッキリ言ってヘタクソだ。子供ではないので成長しない。だからきっと今後もヘタクソだ。もう開き直ってヘタクソが売りだ。なので「さくらBONES*3」も御他聞に漏れずヘタクソだ。譜面は追えない、音程は合わない、リズムはとれない、どこを切り取ってもヘタクソ。もう、ヘタクソの博覧会だ。
でも、確かに、音楽がある。
どこぞの一流市民吹奏楽団よりも音に心がある。彼らが人生どんなときも「心に歌」を持っていた証拠である。音楽は技術だけではないことを見事に体現している。心が技術をいくらでも凌駕する。
今日のボクはリハトラなので、淡々と譜面を追っていた。バストロンボーンがこの団体にはないことも手伝って、随分珍しがられたり感心されたりしたが、ボクよりもずっと長い人生の旅をしてきたオッチャンたちの方がよっぽど魅力的で、音楽的なのであった。
豊かな人生を過ごす術。見習うのはこちらの方だ。

*1:リハーサルや練習に人が足りないときに呼ばれるエキストラ

*2:なんと運営母体はプラザ・ウエストという、さいたま市の自治体施設である。拍手である。役所もたまには本当に役立つ所になる。

*3:この名前、拠点であるプラザ・ウエストがさいたま市桜区にあることとトロンボーンであることが由来なんですね。で、いま気がついたんだけど、「ウマノホネ」っていう駄洒落でもあるんだね。軽やかに自虐的ギャグを織り込む貫禄! 脱帽。