ハイスクール・ララバイ

大学の吹奏楽部の後輩で、今は高校の音楽教師をしているK君からスクールバンドのビジュアルイメージの相談を受けていて、今日は学校の部活動見学と生徒たちに会いに行ってきました。
ボクは基本アマチュア楽団というのは自分たちで作り上げる事に意義があると思っているので仕事としてデザインは御請しないのですが、教育活動としてクライアントである教育のプロである学校側からのオファーとあれば話は別です。しかも今回は「生徒とアイデアを交換しながらこの先ずっと後輩たちに受け継がれていくモノを創る」というエデュケーショナルなコンセプトですので社会的な意義もありますし、これはプロフェッショナルなデザイナーが必要な仕事です。
ところで実際に高校に行って思い出したのですが、取材や自分の所属楽団の依頼演奏で小中学校に出向くことはあるのですが、高校というのは本当に久しぶりで、多分自分の高校卒業以来、殆ど足を踏み入れた思い出がありません。殆ど四半世紀ぶりです。
伺った校舎は数年前に建てられた最新式のモノで、廊下は広く、上は吹き抜けで5階であっても天井は高いし、合奏をする音楽室も実に快適な環境。生徒は明るく熱心だし、パフォーマンスも恥ずかしがらず物怖じしない。なんというか、戦時下を潜り抜けたカビ臭く薄暗〜い校舎の隅の空き教室でジメジメと屈折して合奏をしていた自分と比べると何と爽やかなセーシュンッ!
来年の春先に向けてのプロジェクトですが、楽しくやっていこうと思います。
 
余談として嬉しかったのは、彼ら生徒たちが小学校の頃、ボクがデザインした音楽の教科書を楽しく使っていてくれた、という事実を知ったことでした。多分デザイナーの仕事って何だか判らないと思ってサンプルとして音楽の教科書を持って行ったんだけど、非常に喜んでもらえました。デザイナー冥利に尽きますね〜。