魅せる方言


装丁させていただいた「魅せる方言 地域語の底力」の見本が届きました。
放送などで使われる所謂「標準語」が日本語全体を均質化し、世代が下るに従って《話す》方言が消えていく昨今ですが、だからこそ逆に地域のアイデンティティや商品価値を高めるために《見せる》「方言」が使われる場面が増えてきました。観光キャンペーンのキャッチコピーに始まり、お土産や、地酒、本やテレビ番組のタイトルに使われる、『文字としての方言』などがそうです。
そんな「見せ言葉」としての方言を日本国内は勿論、最後は世界に向けても考察していく面白い本です。自分の出自の方言を見つけては「おぉ、こんな言葉まで」と嬉しくなる事例の写真も数多く載っており楽しめます。研究書の類いですが、相当面白く読めますよ。