1kmの行

フィットネスで1km泳ぐとき、25mプールなので20往復するのだけど、
1往復目で「これで1/20が終わった」
2往復目で「これで1/10が終わった」
3往復目で「これで大体1/6が終わった」
4往復目で「これで1/5が終わった」
5往復目で「これで1/4が終わった」
      ・
6往復半で「これで大体1/3が終わった」
      からが割と長くて身体もなんとなく重く感じ、
     「なんで俺は泳いでるんだ? 苦しくなったらやめちゃおう」
      とか考え始め
      ・
10往復目の「これで1/2終わった」に辿り着くまでは精神的にしんどいけど
11往復目で「ここからは残り半分以下」という感じで急に気楽になり、
      ・
13往復目で「大体2/3くらい終わった」が過ぎると、なんだかスイスイ泳げ
      ・
15往復目で「これで3/4が終わった」
16往復目で「これで4/5が終わった」
17往復目で「これで大体5/6が終わった」
18往復目で「あと100m」は名残惜しくなり
19往復目で「あぁ、もう終わりかぁ」とか妙に残念な気持ちになり
20往復目は悟りでも開いたかくらいの気持ちで泳ぎ切る。
  
泳ぐというのは、何というか、生と死の狭間を漂っているイメージがある。
 
しかも、ある決まった回数に向かって無心に泳ぐ行為は、
お百度参りとか、千日回峰とか、そういう「行」の擬似体験な気もする。
健康管理のため、ともちょっと違う、
メンタルへのサゼスチョンが自ら得られる気がしてならない。