妙な言い方かもしれないけど才能と力量は別物だと思っている。才能は確かに生まれ持ってないとダメだが、力量は圧倒的な数をこなせば付く。才能がある人がちょっと数をこなせば才能のない力量のある人にいとも簡単に追いつくのかもしれないが、惜しいことに多くの才能ある人はあまり数をこなさない。「俺の本気はこんなもんじゃない」とタカをくくっている間に、コツコツと数をこなしていく無才な人に追いつけなくなっている。才能があっても数をこなしてなければすぐにフラつく。無才であっても積み上げた力量は簡単に崩れるものではない。
だが才能を持った者が圧倒的な数をこなせば別だ。彼らの翼は自由に宙を舞い、時代の牽引者となる。それを天才と言う。無才では成し得ない。
しかし時代を負うということは道無き道を切り開くことであり、それはやはり険しい道なのだと思う。