エーゲ

今日は本の話を。
今年の夏の終わりから秋にかけて、作家の立花隆さんと写真家の須田慎太郎さんの共著である「エーゲ〜永遠回帰の海(書籍情報社刊)」という本を、ブログの先輩であるn-yuji君と作ってました。
ボクらの手元に来るまでに実に20年の歳月をかけて練り上げられた美しいテクストと写真たち。これを本の形にするのがボクらデザイナーの仕事。緊張します。
こういう素材自体から発せられるパワーや魔力が大きい作品と向かいあう時は、本当に大変です。少しでも怖じけ付くと弾き飛ばされます。けれど、上手くスリップストリームに飛び込めると、普段の力では出来ないことが出来ちゃったりします。スポーツテストで自分より足の速い子と一緒に走ると自己ベスト更新できたりするときの感覚と少し似てます。デザイン作業は短期決戦でしたが、著者と編集者の力が自然に現れた、美しい本に仕上がりました。

内容は共著の二人がエーゲ海を巡りながら見たり考えたりしたことを綴った旅行記です。
読む(見る)とエーゲ海5000年の時間と空間を旅したかのような不思議な感覚になる本です。

エーゲ―永遠回帰の海

エーゲ―永遠回帰の海