効果抜群

otoshimono2006-12-21

今月のパイパーズのCD評に早速載ってましたねぇ、「A.リード作品集プラス」。この評者の木幡さん曰く「〜そしてなんとまあ同曲(アルメニアン・ダンス・パートI)のコンデンス・スコアが付録として沿えられて、この値段というのは安すぎやしないか。」とある。してやったり!!
実は企画段階からボクとkoseiレーベルのmiyagawaさんとで何か面白い仕掛けを作ろうって言ったんですね。CD5枚、全て作曲者自身による指揮という魅力はあるものの、一回は世に出てる録音ばかりなので、どうしても金聖響さん&シエナWOの「リード!リード!!リード!!!」などの新録音よりは新鮮味に欠けてしまう。もっと「元祖」感が出んかな〜と悩んでいたところ、以前二人で担当した「ザ・トランペットコンサート Vol.3 “トゥー・ディケイズ”」のオマケに名雪貴典さんのファンファーレの譜面を付けたことを思い出したんですね。
「アルメのコンデンス載っけたらイイんじゃない〜?」と、ふたりでニヤリ。
フルスコアだと楽譜が小さくなるからコンデンス・スコアが丁度よさそうだ。確かあったよね〜コンデンス。これは面白い、よっしゃヤッタロヤンケー!っと企画が通りました。
ところがネットなどで調べてみたら現在出版されてる譜面(版元が変わった)にはコンデンス・スコアはなく、現在ではとても貴重なものだそうだ。むむむ、こういう時は歩く吹奏楽事典の秋山紀夫先生にご登場願うしかない!
「ボクね、リードの譜面は全部持ってるんですよ。」
さわやかな日曜の午前、にこやかな顔で紅茶をすすりながら余裕たっぷりの秋山先生。
膨大な譜面と音源と乗り物の模型に囲まれた先生の書斎から、そのコンデンス・スコアはいともアッサリ出てきた。さすがだ、ミスター吹奏楽。
でも、譜面があるだけではダメ。今の版元(前の版元は潰れちゃってないから)であるWarnerBrosに一応許可をとらなきゃならない。今の楽譜には付いてないモノだけど、版権は持ってますからね。
延々と待たされて、待たされて、待たされて、や〜〜〜っと許可が出たのは発売日の直前。浄書担当のemixに事前に仕事は進めてもらっていたものの、校正作業が間に合わない。楽譜が入るか入らないかでパッケージの体裁も変わっちゃうのでmadokaさんもデザイン作業が進められない!
「しょうがない。急いで半端なもの作ってもしょうがないから発売日のばそう・・・」
売り手としてはお客さんにウソをつくようで心苦しいけど、みんなに良いものを届けたいというkoseiレーベルのみなさんの情熱が、この苦渋の選択になったのです。でも結果としてみんな喜んで買ってくれているようだし、「元祖感」と「お得感」はバッチリです。よかったね。

Alfred Reed's World of Wind Music

Alfred Reed's World of Wind Music

  • アーティスト: アルフレッド・リード,バッハ,東京佼成ウインドオーケストラ,下地啓二
  • 出版社/メーカー: 佼成出版
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: CD
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