レビュー


ユーフォニアム奏者荒木玉緒さんのリサイタル東京公演に行ってきました。
府中・・・ちょっと遠いね。終演後の打ち上げにもお誘い受けていたので、車で行くことにしました。呑めないけど電車で行ったら打ち上げに参加できないし、まぁ仕方がないです。
今回のリサイタルのテーマは「進化するユーフォニアム」。ユーフォニアムの定番ソロ曲から、トロンボーンやアルトサックスのために書かれた曲、それからアルトホルンのソロ曲まで、全6曲を演奏。プラスアンコールとしてラフな曲を4曲。盛りだくさんの演奏会でした。
ユーフォニアムという楽器はとてもやさしい音色がするので、歌い上げるフレーズがとても得意です。それでいてどんなに早いフレーズでも吹けてしまう。これだけ聞くと万能楽器ですね。そんなユーフォニアムのために書かれた曲は、さすがに聴く人を魅了する要素がふんだんに盛り込まれています。
しかし今回演奏されたトロンボーンのために書かれた「ファンファーレ」は、本当はユーフォニアムには不向きなのです。だってベルが上向いてますから。そこを敢えてユーフォニアムで吹く。そこから新たな発見が見えてくる。玉緒さんは、そんな「発見」を常に追求しているのだそうです。
打ち上げでは、自分の音楽が皆さんに心地よいものだったのか、しきりに心配されていました。何百人もの方々の2時間弱の時を一手に預かって自分の演奏をする。定番の料理があるなかで、創作料理をお客さんに食べてもらったときの料理人の気持のような、そんな心配。
そこで「美味しかったよ!」「よかったよ!」と言ってもらえるのを糧にまた新たなものに挑戦する。プロでもアマチュアでもその精神は同じなんだなぁ、と思いました。