兄の仕事

今度は人生の兄である外囿祥一郎さんのジャケットを制作中。今回はオーケストラ(大フィル)との共演。しかも指揮は心の兄、下野竜也*1さんです。カッチョイイの作って兄さんたちに褒めてもらいたい一心で仕事してます。
昨年録音聴かせていただきましたけどね、もうスゴいよ。ユーフォニアムがオーケストラを従えてコンチェルトやソロ曲を演奏するところって、みなさんまず聴いたことないと思います。ましてや世界のホカゾノです。
録音中、ある曲の終了後なんか、余りの素晴らしさにオケのメンバーからの拍手が鳴り止まなかったそうです。その音楽は、始まるやいなや、感動が脳天直撃です。豊かな音色の海に放り出されて、心地よく漂います。これはまさにぃ〜!、ユーフォニアムとオーケストラによるぅ極上のクリームシチューや〜、ヤ〜、ya〜、・・・・
コホン。
そういえば、今週末は東京佼成ウインドオーケストラの紀尾井定期(第96回定期演奏会)です。指揮はモッチロン下野竜也さんで御座居ます。TKWOの紀尾井での定期というのは、世界一を名乗るプロフェッショナルの管楽オーケストラであるなら、絶対にやらなければならない曲を取り上げて行く実に力強い企画なのです。今回はウィンドオーケストラ理論の創始者でTKWOを世界レベルのウィンドアンサンブルに押し上げた偉大な指揮者、故フレデリック・フェネルの業績を振り返るものです。勿論ボクも聴きに行きますよ〜!

東京佼成ウインドオーケストラ第96回定期演奏会
Tribute to Fennell
 
2008年2月15日(金)19時開演 紀尾井ホール

指揮:下野竜也
 
戦いの音楽/アンドレア・ガブリエリ
セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」
 /ヴォルフガング・A. モーツァルト
組曲第1番 変ホ長調/グスターヴ・T. ホルスト
管楽器のための交響曲/イゴール・F. ストラヴィンスキー
管楽器と打楽器のための「情景」/ヴァーン・レイノルズ

このプログラミングをご覧になられてニヤリとされた方、相当のフェネル・フリークです。そう、マーキュリー・レーベルにイーストマン・ウインドアンサンブルを指揮して録音したあの曲、ウィンドアンサンブル理論の基幹をなしたあの曲やあの曲、フェネルが丁寧にスコアを見直してアナリーゼ&再構成したあの曲、現代に生きる高度な音楽を目指してTKWOと共に録音に挑んだあの曲です。
「吹奏楽」が好きな皆さんに是非聴いてほしいのは、「組曲第1番 変ホ長調」です。勿論これはホルストの第一組曲のことです。聴くと目からウロコだと思います。ヒントは次の3点。
1:何故これを原題の直訳通りに「吹奏楽(ミリタリー・バンド)のための第一組曲」としないのか。
2:そして、何故ボクが紀尾井定期の時のTKWOを「吹奏楽団」と書かず「管楽オーケストラ」と書くのか。
3:フェネルが提唱した(残念ながら多くの人が誤解して受け止めている)「ウィンドアンサンブル」って何だ。
その鍵を開けてくれるミステリーハンターこそが、下野竜也兄さんであります! 乞うご期待!

*1:id:otoshimono:20051227