たまには世間話

一国の首相が突然辞任しても、ボクたちの日常は何ら変わらずせかせかと過ぎていきます。少し遠くの国ではそういう問題から発展して首都に非常事態宣言が出るくらいの騒ぎだというのを見ると、この国は社会システムがよほど成熟しているのか、国民が単に鈍感なのか、判らなくなります。
ボクたちとしては自民党の総裁選だって、タイの政治不安だって、最低限「明日の昼御飯なに食べようか」くらいの意識は持って捉えた方がよさそうです。給食でもない限り、みなさん昼御飯くらいは「ちょっと真剣に」考えますよね。給食だって「このシチューは好物だ」とか「グリーンピースご飯、イヤだなあ(ボクは好きですよ)」くらいは思います。しかし、そのくらいの気分で世の中で起こる色んな事件を捉えたりするだけでも、自分のフィールドがグッと広がると思うんです。
そう言った「生き物としての身体感覚」で世界を捉えることが、無尽蔵な情報に曝されている今の世の中では、自分たちの生活を守り、楽しく生きていく術になっていくことでしょう。視覚と聴覚は勿論、味覚や触覚や臭覚を研ぎすませると、世の中の流れは自然と見えてくるし、自分が何をすべきか、大体分かると思うんです。メディアやインターネットの情報を頭の中で消費しないこと。思考を大脳から小脳にアウトソーシングする。
それは、ちょっと古いコピーを付けるなら「デジタル時代の野性」です。