非業の死の記憶

非業の死の記憶―大量の死者をめぐる表象のポリティックス

非業の死の記憶―大量の死者をめぐる表象のポリティックス

大学生の頃、人類学をかじったおかげもあって、こういうジャンルの本の装丁はけっこう好きで制作しています。
この本は2008年に東京大学で行われたシンポジウムでの講演が元となっており、戦争や災害での大量死における死生学の論説集です。「大量の死者をめぐる表象のポリティックス」という副題にある通り、非業の大量死を後の生者がどのよう捉え、記憶の定着装置としての追悼儀礼(施設)を創造していくのかというメカニズムに迫ります。仕事の依頼時にはゲラを全ていただけなかったのですが、見本が届いたのでじっくり読もうと思っています。
この装丁のミソは表面と裏面のイメージの落差です。同じ写真を用いてますが、見え方がまるで違います。amazonの書影では表4(裏面)側までは見えませんから、是非お手にとってご覧下さい。