サイコシンセシスとは何か


ジークムント・フロイトの弟子の一人であるロベルト・アサジオリが創始したサイコシンセシスという心理学の一分野があります。心理学とはいっても、東洋思想(チベット密教やインド哲学など)の精神分析と自己の再構築の概念を取り入れた、精神科医の臨床での実践の在り方を示したもの、といった風合いが強い学問です。
その日本での中心的な実践者である聖路加国際病院クリニカルアドバイザーの平松園枝さんが記した「サイコシンセシスとは何か〜自己実現とつながりの心理学」が気骨ある出版社であるトランスビューさんから来週発売されます。
装幀をするにあたってゲラを読ませていただきましたが、難解であるものの、優しい語り口で丁寧に何度も語られているので、読み終える頃にはボクのような心理学シロウトでも一通り理解することが出来ます。
医療現場だけでなく、教育や会社組織の改善のヒントとなる部分も多く、現状を打開されたい方、もうひとつ上のステップで広く穏やかな視野を得たい方は、ご一読されることをお勧めします。
とてもシンプルな装幀ですが、著者の芯の強さと女性らしさを目指し、編集者と何度もやりとりをしながらブラッシュアップしていきました。画像からだと分かりにくい、細かい処理も施してあります。玄人的にもこれがテクニックだとは気づかないと思う部分もありますが、確実に効果的な仕上がりました。是非お手にとってみて下さい。