やっぱり紙は楽しい。


最近日記では小難しい専門的な話題ばっかりで恐縮ですが備忘録の意味もあるのでご容赦を。そのうち軽く笑えるネタも書きます。
さてさて、半年ぶりくらいに王子製紙の営業の方がいらっしゃって装丁用紙のアレコレを教えていただきました。ここではおおっぴらに書けないゴニョゴニョな話題はさておき、デザイナー的にはちょっと面白い話題をひとつ。
最近王子製紙では、これまで専門的な素材としてロールでしか卸していなかった紙を平台(枚葉紙)扱いでも販売するようになったそうです。これはどういうことかというと、これらの紙を特別に頼み込まなくても装丁などのパッケージに使い易くなったということです。
具体的に言うと封筒JIS規格対応の紙(金門など)、包装用紙(白夜:三越の包装紙などに使われている:など)、辞書用の本文用紙(ビューコロナS)、紙バック用紙(OKブリザード、OK未晒クラフトなど)、段ボール原紙(クラフト リプロライナー*1など)です。
これらの紙は、ある特殊な事情で作られた紙のため、特性がハッキリしていたり色の種類が極端になかったりするのですが、表面と裏面のテクスチャのギャップ(表が光沢があれば裏は和紙の如くざらざらとか、表と裏の色が違う)とか、薄いのに極端に透けないとか、風合いを楽しめばとても効果的な印象が得られます。意外にもメタルインクの乗りが良かったり、面白そうな高価を狙えそうです。
そして何といっても元々大量生産対応のため、基本的にとても安くて丈夫。これは版元を説得するにはモッテコイの条件。
表現の幅が広がりそうです。

*1:これは竹尾でも以前から扱っていましたが