いつも明るく凛としていた旧友と久しぶりに会う。
その姿は相変わらず颯爽と美しく、やはり敵わないなぁと嬉しく思った。
しかしその笑顔を絶やさぬまま、今の胸の内を打ち明けてくれた。
今までの人生、身の回りや自分自身に起こったこと・・・
ボクは絶句してしまった。
努力に努力を重ねて得たモノが不可抗力で崩されていく様。
普通に考えたら思い切り絶体絶命の状態なのに、
本当なら泣き喚きたいくらいであろうに、
相変わらず笑顔でまっすぐ前を向いて話す。
そして、自分の事よりボクの身を案じてくれる。
昔からそうだった。
いつも前向きで皆を明るい気持ちにさせる。
しかし・・・それは自分は本当は辛いときでさえ、
なのだと判った。
こちらの胸がいっぱいになって泣きそうだったけど
堪えた。
別れた後、メールを送った。
こんな時に会ってくれてありがとう。
恥ずかしいので面と向かって言えなかったのですが
本当はこちらが泣いちゃいそうでした。
どんなに辛い時も、
そうやって逆境をポジティヴに考えていく姿は
確かに昔から変わらぬあなたそのものだなぁと。
でも、その強さがあなたの身体に
負荷をかけているのだったら
二重に辛いなぁと・・・。
そしたら返信が来た。
こちらこそ今日はありがとう。
久しぶりに会った同級生に
自分のつまらない泣き言を聞かせてしまったなあと
反省しながらの帰途だったので、
そんな風に受け止めてくれたこと、
私の方こそ泣いちゃいそうです。
otoshimonoくんって感受性が尋常じゃないのね。
だからこそ、センスの問われる業界で
活躍していけるのでしょうね。
今度こそ、堪えられず、泣いた。