いわんや悪人をや。

自分を正当化するために他者を罵り責任を押し付けたり、SNSで流れてくる眉唾なお涙頂戴話やヘイトスピーチに乗せられて俺基準の判断で世の善悪を語る事が、目の前の問題を一層こじらせていることに何故気付かないんだろうか・・・ここ数年、特に東日本大震災以降、そう感じざるを得ない話が日常に溢れています。
未来に明るさを感じないのは「信じられることは己の価値観と他者への不信感のみ」という異常な精神状態に人類が置かれているからだと思うのですが、振り返ってみれば、我々人類はそういう周期を何回も経て来ているのだと思います。
ボクは熱心な宗教者などではありませんが(檀家的には浄土真宗なんですがね)、こういう時代だからこそ、今一度、親鸞の云う所の「悪人正機」について深く感じ入るものがあります。

新版 歎異抄 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)

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