カーリング

最近は晩御飯を頂きながら中継や録画によるカーリングを観戦するのだけど、このゲームに一貫して流れる「相手チームと共に《良い試合を作りながら》勝利を目指す」という考え方やそれに則ったルール展開がとても好きだ。
この競技は見た目のほのぼのさとは裏腹に大変な知力と体力と精神力が必要なのであり、それが『ハーフタイム(もぐもぐタイム)』さえもゲームの一部として観戦者が認識するに至るわけで(ここらへんがクリケットなどイギリス発祥らしく優雅で素敵)、さらにいうとチームで協力して役割分担を果たしながらチェスをしているようなものなので、チームとしての思考回路が試され、「そだねー」というポジティヴで包容力のあるシナプス・ベクトルが、現代社会で蔓延している憎悪表現と一線を画していて、喧々囂々の罵詈雑言に溢れ返った日々に疲れている我々に共感を与えているのだと感じている。
僕たちの仕事や生活というのは、同じく「相手と共に《良い試合を作りながら》勝利を目指す」ことでしか成り立たないのではないかと思う。それは憎悪と排他から生まれるものではなく、赦しと信頼からくる競争・協奏であり、もぐもぐタイムである。