フィットネスのロビーには会員証を使って自分の練習記録などをメモリできる端末が３台並んでいるのですが、練習が終わってその端末で入力していると、隣でシャカシャカ音がする。ふと見るとおじいさんが、カードスキャナーの上でカードを「うーん、全然ダメだ」と言いながらシャカシャカ擦り付けているのです。
そのカードスキャナーは会員証の裏面にあるQRコードを読み取る形式なので、そこまで瞬時には判別できないのでしょう。ましてやおじいさんが高速でシャカシャカしてるのですから、スキャナーは大変な受難を強いられているわけです。
見るに見かねて「あの、ソレ、じっとさせてないと読み取れませんよ」って言っても「そうなんですよ」と言いながらシャカシャカさせている。
「ええとですね、この裏側のこの部分を読み取るんで、動かしてはコンピューターが読み取れないんです」と説明しても「そうなんです全然読まないんです」って言ってシャカシャカし続ける。もう全然話聞いてくれない。
もう最後はシャカシャカしてる手を抑えて「良いですか、動かさないでくださいね」って静止するのですが「でも」って止めようとしないので、カードを渡してもらって入力の終わった僕のところのスキャナーの上に置いて『ピッ』という確認音を待ってから「こちらでどうぞ」と立ち去るのでした。
ロビーのスタッフのおねぇさんの安堵の顔が印象的でした。
