ブックカバーチャレンジ4日目。

新しいモノを。
『息吹(テッド・チャン 著/大森望 訳/早川書房2019/装幀:水戸部功)』〜(SF)文学界の寵児による、なんと17年ぶり二冊目の著書(作家生活は30年らしい)。「寡作にも程がある」と訳者あとがきにも(かなり前向きに)呆れられながらも、その内容の重さと深さとジャンルを超えた知識量と、現在過去未来に向られた示唆には感服・敬服する以外の言葉が見つからない。SFに何故カッコを付けたかというと、その第1話(本作は短編集です)からしてSFというよりはアラブの民話のような始まり方をし、所謂SFという概念を超えているからである。全てが面白いが「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」は色んな意味で目から鱗。装幀はデザイン界隈で賛否両論らしいが、アチキは素晴らしいと思いますよ。
ちなみに背景は透明ではなくてウチの座布団です。

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