岩城宏之さん


ニュースなどでご存知な方も多いと思いますが、指揮者の岩城宏之さんが13日の未明にお亡くなりになりました。謹んで哀悼の意を表します。
ボクは幸運な事に2枚のCDと数回のコンサートのフライヤー制作を通して間接的ではありますが一緒に仕事をさせていただきました。
直接お話をしたことはありませんが、何回かお会いしています。最も印象的だったのは、東京佼成ウインドオーケストラの第65回の定期演奏会(1999)のパンフレットで須川さんと対談をされたときです。
当時ボクはどうしてもこの対談を現場で見たくて、出版社とオーケストラに無理を言って連れて行ってもらいました。「コンサートの担当デザイナー」という名目です。マネージャーと共に現れた岩城さんは、とても人のよさそうな笑顔を振りまきながら席につかれました。しかし、そこから溢れ出すオーラが本当にスゴくて、あの須川展也でさえ小さく見えます(いや、背の話でなくっていうか背は高い低いでしょ・・)。
話は現代吹奏楽の批評から未来のオーケストラの在り方にまで及び、それは刺激的な話でした。ボクは本当に感激してしまった。力のある人間のありように。その大らかさとたおやかさに。
そうそう、この対談をした時はまだ分らなかったんだけど、演奏会の直前に先に録音した「トーンプレロマス55」が「文化庁芸術祭レコード部門優秀賞」を受賞したんです。このCDのデザインを担当出来たボクは天にも昇る気持ちでした。岩城さんのオーラがボクまで押し上げてくれた。この後の仕事の励みになったことは言うまでもありません。本当に有り難うございます。そしてご冥福をお祈りいたします。

「トーンプレロマス55」?黛敏郎管楽作品集

「トーンプレロマス55」?黛敏郎管楽作品集

フェスタ

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