カナシバリ


金縛りにあいました。いや、比喩ではなく。しかも一晩に二回も。
実はボク、年に一回は必ず金縛りに遭うベテラン・カナシバラーなのです。
金縛りは体が完全に寝ちゃってるのに、アタマだけ中途半端に覚めちゃってるときに起こるらしい。
だから金縛り中は何かヘンな夢を見ている。
ボクの場合は大体、急に体が動かなくなって、恐ろしいバァさんの声が響き渡り、無数の手がボクの首を絞めにかかるのです。
ムッチャクチャ怖いですが、このシチュエーションは絶対に金縛りなので落ち着きましょう(誰に言っとんじゃ)。
まず指の先を少しでも動かそうと努力します。体のどこかが動けば金縛りは解けてしまいます。
同時に声を出すのも良いでしょう。結局は怖い場面なので「ウワ〜」だの「ヤメろ〜」だの叫びたくなります。体が寝ちゃってるので、最初は声もなかなか出せません。
声が出た瞬間、大体指も動きます。するとシュルシュル〜ッと無数の手は消え、バァさんの声は遠くなり、やがて天井が見えてきます。ふぅ、今日も見事生還。
っと思ってウトウトしてたら、また金縛りになっちゃった。
怖いながらも面倒臭い。また最初からやり直しだ、などと思いながら呪縛を解くために叫ぶ。
さすがに2連ちゃんは初めてだ。すんげー疲れました。

翌朝、emixがボクの呻きに恐怖していたのは言うまでもないです。