喇叭吹きの溜め息

ちぇぶらっぱ

今月のパイパースのエリック・ミヤシロさんの記事を読んでたら、先日佛坂咲千生さんからお聞きしたこんな話をを思い出しました。
ある仕事でエリックさんと一緒だった時のこと。佛坂さんがウォーム・アップでロングトーンを吹いていたら、エリックさんが頬杖をついてジーっと見ていたそうです。
「エリックは何んで僕を見ているんだろう。おかしいところでもあるかな・・・」そう思ったとき、
「いいなぁ〜。いぃ音だなぁ〜。そういう風に空間を響かせる音、僕には出せない。さすがクラシックの人は基礎が違うよなぁ〜」って羨ましがられちゃったそうです。
確かにホトケさんの音は食べちゃいたいくらいオイシソウな音です。世界のエリックが溜め息もらすのも無理はナイ。
プロの世界でもジャズの人はクラシック奏者の音の美しさとPAを使わなくても勝負できる響きに憧れ、クラシックの人はジャズ吹きのタイム感とパワートーンに憧れるそうです。
最近はそれぞれのジャンルを超えた交流も増え、お互い刺激を受け合いながら、それぞれ色々考えているみたいです。
それがクラシックからジャズの方を向いた佛坂さんのJ'z Crazeだったり、ジャズからクラシックの方を向いたエリックさんや中川英二郎さんの侍ブラス*1だったりするんだなぁ、と思うと何かホッコリするわけです。

*1:id:otoshimono:20060421