ダジャレもココまで来れば

それは昨年の暮れの事です。編集のA氏と一緒に事務所にやってきたその男性は、どこにでもいそうなオジサマでした。
人懐っこくにこやかで、絶えずダジャレを連発しています。今日は本のジャケット撮影、彼はその本の著者なのです。
撮影中もずっとダジャレ。時々「スミマセン、性分なので」とペロッと舌を出します。ちょっと照れくさいみたい。けど次の瞬間にはもうダジャレが出てます。
本の内容に触れながら撮影は進行します。インタビュー風な絵も欲しかったのです。
「コツはですね〜、数字を文字に置き換えちゃって物語にするんですね」
へぇ〜、でも具体的には?
「さあ安心得んと(3.1415)国元去った(926535)儚きその身は・・・
この物語、北海道松前藩の武士の旅立ちから始まるんです。」
・・・す、すごい発想ですね。ダジャレで覚えるんですか。

 
そして先日10月4日午前1時28分、そのオジサマは自身のこれまで持っていた円周率記憶の世界記録8万3431桁を大きく塗り替え、遂に10万桁に達したのです。

ぶっちぎり世界記録保持者の記憶術―円周率10万桁への挑戦 (B&Tブックス)

ぶっちぎり世界記録保持者の記憶術―円周率10万桁への挑戦 (B&Tブックス)

原口證さん、おめでとうございます。