日本賃玩具百景《その壱》

otoshimono2008-08-08

miyaさまから家族旅行のお土産を頂いた。彼はボクと同じくヴィンテージの玩具が大好きなのだが、奥さんが某大手玩具メーカーに勤めており、筋金入りの玩具フリーク一家なのだ。だから家族旅行ったって、尾道にある昭和の匂い満点の古い玩具店でヴィンテージ玩具を定価で買い漁る、というコアな過ごし方をするのだ。
で、お土産というのがコレ。「ワンチャンス・ボウル」とある。何を隠そう、これは卓上ボウリング・ゲームなのだ。
どうやって遊ぶかというと
1:箱を向こうに傾け適当に振る。

2:おもむろに箱を手前に傾ける。スチャッ!

3:すると窓に何かが現れる。どれどれ。

  
そう、これはボウリングのスコアなのだ。空かさず点を数えよう。脳を鍛えよ。ここは力強くアナログだ。
 
4:もう一人も振ろう。スチャッ。そして計算!

つまり、これは対戦プレイヤーとボウリングのスコアの合計点「だけ」を競うゲームなのだ。玉もピンもなし。勢いよく転がしてバコーン!という本来の醍醐味はおもいっきり無視だ。結果だ、結果だけが全て。それも「スチャッ」と瞬殺だ。セッカチだ、セッカチすぎるワハハハハ。
ところでこの玩具、メーカー名がどこにも書いてない。化粧箱には他のラインナップらしき文字が羅列されているのみ。謎が謎を呼ぶ。
アイデアは抜群だし、発売当時は猫も杓子もボウリングだったのだろう。
「取引先での待ち時間にも、寝る前に晩酌しながらでも、いつでもどこでもボウリングが楽しめる!」
その後のゲームウォッチから連なるポータブルゲーム機の黄金時代を予感させるコンセプトと携帯性。素晴らしい。
しかしコレ、先を行き過ぎて一番大切なことを見失ってるのが切ない。ボウリングってそもそもボウルでピンを倒すのが楽しいんだろう。
何とも珍妙なるものを頂いた。こういうの、超楽しい。miyaさま、オヌシ、ヤハリわかっておられるわい。
でもコレ、果たして売れたのか?