さよならiPod

otoshimono2009-02-01

長年愛用していたiPod-miniがとうとう動かなくなった。
♪ちぃ〜さな ぎんいろ あい・ぽっど
 オトシ〜 モノのの〜 きかい〜
(ヒライ・ケンっぽく歌う)

生演奏が好きで、CDをたくさん持ってる割には家でもあまり音楽を聴かない。だから、このiPodは自分が好きな音楽を聴くというより、コンサートのフライヤ用にクライアントからお借りした参考音源や制作中のCDの編集中の音源を聴いてデザインのイメージを考えるために買った。
とは言っても参考資料を聴くだけではなかった。ポッドキャスティングで落語を聞くようになって古典落語を随分覚えたし、村田陽一さんのポッドキャスティング*1は本人にお会いする前から聞いていたおかげで、村田さんの音楽に対する考え方などを予習でき、4BoneLinesの製作時には随分重宝した。咄嗟にトロンボーンのエキストラを頼まれたときは合奏に参加する時間すらなかったので、iPodの資料音源に併せて疑似合奏をしたのみで本番の舞台に上がるという随分な無茶で乗り切った。
小さくてシンプルな機械だけど傍らで随分とボクを支えてくれた。参考とは言っておきながらクライアントから提供される資料音源は門外不出のものも多く、特にレコーディングしたてのエディションの段階では関係者しか聴く事が出来ない。これをデザインして売り物として世界に羽ばたかせなければならない特命があるとはいえ、まだ殆ど誰も耳にしていない音楽を味わえるのは特権といえば特権。Pas de Chatsなんか、ファーストエディションをレーベルの方から頂いてiPodに入れて聴きながら歩いてるうちに感激して一目をはばからず涙でグシャグシャになってた、なんてこともあった。
これからもiPodは必要なので、近々に何かしら購入すると思うが、まずは初代機にお疲れさまを言いたい。捨てないで飾っておく。

*1:現在は配信されてません