絵と言葉の一研究

打ち合わせ後に本屋をプラプラしていたら手に持ちきれないくらい本を買ってしまっていて郵送してもらった。本屋は楽しくもあり、思いっきり自分の不甲斐なさに凹まされる戦場でもある。
そんな中で持ち帰ったのが寄藤文平さんの〈絵と言葉の一研究〜「わかりやすい」デザインを考える〉という本。寄藤さんは『大人たばこ養成講座』『ウンココロ』など、世の中が軽快になるデザインをされる素ん晴らしいデザイナーである。そんな彼が自分の仕事の歩みを見つめ直しながらデザインの方法論についてサックリ書いた一冊。帰りの電車でサックリ読んでしまった。

絵と言葉の一研究 「わかりやすい」デザインを考える

絵と言葉の一研究 「わかりやすい」デザインを考える

彼はいつもそのウィットとムダのないスッキリした見せ方で徹底的に凹まされるデザイナーの一人なのだが、その手法は共感出来るところが多く、今回の本を読んでさらにストンと落ちた。
デザインというのはやはり何かと何かを出会わせて化学変化をおこさせる作業であり、人の求めに応じてアウトプットの順序と方法を制御する作業であり、結果的に世の中が軽快に回る最適化を計る作業である。そういった意味でデザインは見た目の良し悪しや存在の美醜や奇抜さや平凡さといった評価とは別問題なのかもしれない。
寄藤さんの様に上手くは出来ないかもしれないけど、それでも同じフィールドで人生を紡いでいるからには、チョットは「おっ」と言ってもらえる存在でありたいなぁ、なんて言ってるウチはマダマダですかね。