搬入

今日からニューフェイス展の搬入なのだけど、まだどの本を展示しようか迷っています。
版元さんの割り当ては決めたものの(10冊までしか展示できないので、ほぼ1クライアント1冊ですが)、「この担当編集さんには昔からお世話になってるからなー」とか、「このイラストレーターさんとの仕事は捨てがたいよなー」とか、「この本も本文フォーマットから作ってるんだよなー」とか、「この装丁少し古い(4年くらい前)けど気に入ってるんだよなー」とか。とかとか。
気がついたらイラスト描きも含め、仕事を始めて25年、独立して7年経ってる。あんまり過去を振り返らない方なんだけど、こうして見るとどの本も思い出が詰まっているし、落ちた装丁のラフデザインはこの3倍以上あるのだし、ホント愛おしい。
先日も某リサイタル会場で、買ったばかりのCDを、目をキラキラさせながら嬉しそうに見とれている(サインしてもらったらしい)方がいて、そうやって自分がデザインしたものが、その人にとってCDが特別なモノになった瞬間に立ち会うと、直接の要因はサインであっても、たまらなく嬉しい。
日頃から僕はデザインというのは空気のようでなければならないと思っていて、手に取った人がストレスなく、その著者、その音楽家、その内容に直接触れ合った感触を得られれば成功なのだ。
明日から展示するものが、そう思っていただけるかどうか。ドキドキの瞬間でもある。