ジェイムズ・デイヴィッド/交響曲第1番“悪魔の聖書”

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ここのところ毎年デザインさせていただいている昭和ウインド・シンフォニーのCD、最新版が本日より予約開始になりました。ジェイムズ・デイヴィッドの交響曲第1番“悪魔の聖書”、これは大流行間違いなしのかなり名曲爆誕ですし、今の時代だからこそ心して聴いてほしい思想的にも深い作品です。
ちなみに悪魔の聖書/ギガス写本(Codex Gigas)というのは、出版史的にもかなり貴重な古文書(手書きラテン語聖書)で、13世紀にチェコで制作されました。判型500mm*920mm、束幅220mm、重量75kgという巨大な装飾写本で、途中普通の写本聖書には描かれない悪魔の絵が大きく描かれたページが存在します。この写本はいろんな逸話のある出自と運命の末に今はストックホルムの図書館に所蔵されています
(ちなみにタイトルのバックに敷いてある本が、他ならぬ“悪魔の聖書”そのものです)。
曲の途中にはカレル・フサ「プラハ1968年のための音楽」のモチーフが何度も形を変えながら現れます。作曲者のジェイムズ・デイヴィッドは今の世界を予言したかのようなこの音楽をよくもまぁ書いたものだなぁと驚きを隠せません。
ライヴでも拝聴しましたが、他の曲も魅力的なラインナップ。貪欲に最先端の作品に挑む姿勢は音楽大学ならではで好感が持てます。

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