一流というものは高圧的ではないよ。


昨日の帰りがけから雪が降ってましたが、
朝起きたら銀世界。北国の春。埼玉だけどププ。
瀬戸内育ちには厳しいぜ。ブブ。
 
さて、埼玉プレミアブラスの演奏会に金管まつり2010のフライヤ挟み込みも兼ねて聴きに行って参りました。
渋滞で集合時間にちょっと遅れてフライヤ挟み込みの作業場に滑り込んだ所、そこに日本のブリティッシュブラスの重鎮、山本武雄さんがお見えになっていました。こういったアマチュアベースの演奏会にも開演前から激励にいらっしゃるなんて、気さくな方だなぁと思ってたら、なんとフライヤの挟み込みをみんなと一緒に始められるではありませんか! 確かにご本人が指揮を振られる演奏会のフライヤも複数ありましたが、指揮者自ら、しかも来年は70歳になられる御大が、他の方と楽しそうに話しながら自然にちゃんと終わりまで挟み込みされている。テナーホンを吹く関係でブリティッシュブラス業界にはボクより詳しいemixによると、山本先生はよくこういう現場で一緒に作業をされているそうです。
ブリティッシュブラスの本場ヨーロッパでは、楽団はプロフェッショナルとアマチュアが混合で構成されており、毎年ヨーロッパ選手権をかけて熱い音楽の戦いを繰り広げるのですが、《ブリティッシュブラスは、プロの指揮者だって、いかなる時もアマチュアと共にある》という精神・心意気を御大自ら実践しておられているのだなぁと思うと、大変心打たれ、感動いたしました。
そういえば、プロオケなどを振られる指揮者は大変気さくで、演奏家やお客さんに気を遣う方が多いです。先日の広上淳一さんもさることながら、心の義理の兄・下野竜也さんは誰に対しても配慮が素晴らしい方だし、炎のコバケンさんも心温まるエピソードが多い方です。一昨年前偶然、村田陽一さんのライヴで近くに居合わせた斎藤ネコさんも陽気で素敵な方でしたよ。
逆にアマチュアの市民吹奏楽団を指導される多くの指揮者は、高圧的な方が多いように思います。学校教育の部活動の現場での「先生」「生徒」の関係が、そのまま実社会までにシフトされているのかどうかは分かりませんが、演奏会や吹奏楽コンクールを聴きにいく者の目には異様にさえ映ることがあります。こういうアプローチが良い結果を生むようには思えません。秋山紀夫老師や佐川聖二さんは、そんな指揮や指導はされてないですよ。
しかしこれは、指揮・指導者を雇う、楽団運営側やアマチュア演奏家ひとりひとりの「いつまでも受け身な態度」自体にも問題があるように思えます。