ティータイム12


前にもご紹介しました「東京オペラシティウィークデイ・ティータイム・コンサート12〜 サクソフォンとオーケストラのランデブー 〜(指揮:井上道義/サクソフォンとお話:須川展也 /オーケストラ・アンサンブル金沢)」にフォスターミュージックの社長さんを誘って行って参りました。
冒頭、井上さんのアナウンスで出演者全員とお客さん全員で黙祷をしました。そののち、彼は言いました「今、生きているボクたちが出来る事、色んな気持ち、は一先ず置いといて、自分の日々すべきことを進めること、働くことです。だから、ボクたちは今日、ここ(東京オペラシティ)に来ました。」
本当にその通りです。風評やその場の雰囲気に呑まれて右往左往したり、何でも止めてしまったりすることでなく、日々の生産的な活動を粛々と進めることが、一刻も早く、明るい日常を取り戻すただ一つの道です。
演奏会としての収穫は須川さんのレパートリーもさることながら、のだめで有名になったスカラムーシュのオケ版を聴けた事と、ルーセルの小組曲でした。
スカラムーシュのオケ版は、作曲者ミヨーの真骨頂で、吹奏楽がお好きな方なら「フランス組曲」とサウンドプランが似ており、聴きやすいかと思います。
ルーセルの小組曲は、彼の生きた時代背景を感じさせる洒落た音楽です。同時代の作曲家、例えばラヴェル、サティ(ルーセルの門人だったそうです)、ストラヴィンスキー、ガーシュゥイン、グローフェなどの持っている共通した風合いがここかしこに聴こえ、楽しめました。
ボクの前の方で嬉しそうに聴いている須川さんのオクサマ、ピアニストの小柳美奈子さんの後ろ姿を見つけました。2004年にTKWOでのデビュー20周年ライヴと重なって、ちょっとジンとしちゃいました。
今回、お恥ずかしいことに井上道義さんの演奏に生で触れた初めての機会でした。彼の音楽とその存在感、あっと言う間に惹き込まれます。
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