箱山芳樹トロンボーンリサイタル Vol. 5

音楽を《トロンボーン》で表現するということにおいて、箱山さんを超える人なんていないんじゃないだろうか、またもや、そう実感したリサイタルでした。
同じトロンボーンを演奏する人間*1としては一発で自信を喪失してしまう圧倒的なパワー・技巧・音色の持ち主、すなわちガクガクブルブルなのですが、それをも凌駕する音楽性の懐の深さにはウットリせざるを得ません。
アンコールの三曲などは、トロンボーンとピアノだけの舞台に、朧月を背に立つ大きな桜の古木が、ふわり静やかな風に包まれて見事に咲き誇った花を舞わせている幻想を見ました。なんだか佐久間学*2みたいですが、本当にそういう気持ちで聴いたのです。

箱山芳樹トロンボーンリサイタル Vol. 5
2011年4月15日金曜日 18時半開場 19時開演
三鷹市芸術文化センター 風のホール
1)ダヴィット/小協奏曲
2)ヨルゲンセン/組曲
3)金井喜久子/3つの奇想組曲
4) 狭間美帆/組曲 "はこのなかの宝物ふたつ"
5)シモンズ/大西洋のそよ風
6)アッペルモント/カラーズ

*1:しかも大学時代の先生

*2:ピンポンじゃないよ、のだめだよ