リンドバーグ


クリスチャン・リンドバーグ
がんばろう!日本 チャリティーコンサート
2011年6月20日[月]19時開演
東京オペラシティコンサートホール
 
に行ってまいりました。
ご存知な方もいらっしゃると思いますが、当初リンドバーグはノルウェー・アークティック・フィルハーモニック・オーケストラの指揮者として来日するはずだったのですが、震災と原発事故の影響でノルウェー政府から渡航自粛の要請が出て公演中止になったにも関わらず、急遽「それでもオレは行くぜ!」と男前に最強の武器であるトロンボーンを手に取って駆けつけてくれたのです。
舞台には大きなスクリーンが置かれ、彼の活動やA Song for Japanの演奏なども紹介されておりまして、始まる前から期待感が高まります。
開演と同時に真っ暗闇になり、プログラムはヤン・サンドストルムの「オートバイ小旅行」から始まります。You Tubeでしか見た事のなかった「モーターバイク協奏曲」のエッセンスが実際聴けるのは超興奮。その後もいつもの超絶技巧や美しい曲あり、映像とコラボレーションしながら演奏する自作曲「バラクーダ」あり、今回のために書き下ろした「日出ずる国」の披露あり、途中共演の白石光隆さんのピアノ独奏も織り交ぜながら*1まったく飽きる事なく、大声援に応えアンコールも4曲。演奏は少しお疲れなのか、らしくないブレが少しあったものの、基本的はに超元気の超超超絶。なんたって出入りは何故かいつも無駄に駆け足、舞台では笑顔と投げキッスを絶やさず。そして圧倒的な音楽。ピアノの白石さんと2人しかいないハズのオペラシティの舞台が一大エンターテイメント会場になってしまいました。
表現者の何たるかを知る人のステージは、マテリアルや手段を越えます。彼らの場合はトロンボーンとピアノを使っての音楽なのですが、楽器は勿論、もう音楽さえ彼らの表現の一要素でしかないのです。リンドバーグと白石さんが素晴らしいステージを披露して皆をトコトン楽しませました、という感じ。勿論それは楽器を完全にモノにしてしまわないと出来ないことなのですが、表現者として見習うべきところが多く、デザインにおいても同様なことが言えるなぁとまたまた考えちゃったのでした。

*1:リンドバーグの休憩のためとはいえ、これは願ってもないお得感!