喇叭と旗

今日はローカルな話題。
ボク自身がかつて所属し、ボクのクライアントさんの中で最も古いところに埼玉大学吹奏楽部がありまして、今でも年2回のコンサートのデザインを担当させていただいております。在学中から(しかも1年生のときから)手がけていたのでかれこれ22年になります。ということは、今の大学2年生が生まれる前から始めていた(在学時はイラストのみ)ことになります。ひとつの大学の部活動にひとりのデザイナーが長年関わり続けるというのはチョッとないケースだと思います。だって常任指揮者より長いんだもん。
さて、そんだけ長く続けていると色んな事を知っているんですが、今日はそんなお話。現在オフィシャルで使用されているロゴ、

これですね。
このロゴは1999年に時の執行代がオフィシャルなロゴを作りたいとデザイン案を部員から公募し、審査をして絞り込んだ3案をボクがリファインして部員に投票してもらい採用になったものです*1。デザイン原案は一次審査時にはすでに匿名でしたので何方が提出したのか知らなかったのですが、先日のSFC権造壮行会の折に、この日記でも度々コメントをいただく445さんが「ワタシです!」と名乗り出てくれてやっと判明しました。彼女は普段からデザインなどに造詣のある方なので大変納得した次第です。彼女の原案は喇叭が両端についていたり、旗や文字の形状が少し違っていたりだったと思いますが、ほぼ雰囲気は今のままです。12年目の真実ですな。
しかし、この前にも埼玉大学吹奏学部にはロゴが存在していたことを知る人は今ではあまり多くないと思います。実際1962年の創部よりこの部には正式なロゴというものが存在することなかったのですが、創部30年目の1992年に時の部長のgabさんが「記念の年じゃけぇロゴぐらいないといけん」と島根弁で仰ったのがきっかけで絵心のあるプログラム係(つまりボクの上司)が何か古い中世の蔵書票を参考に(確か彼女は学部での専攻がイギリス文学だったと思う)描き上げました。それがこれ。

さて念願のロゴが出来たのですが、部長といえどもロゴを勝手に決めることは出来ません。しかも当時は学生自治の風潮がホンノリ残っておりましたから、部会を開くのも手続きが超大変、そこでgabさんは一計を案じ、《30TH ANNIVERSARY》と前面に書かせて期間限定ロゴとして執行代権限で無理矢理押し通すことに成功しました。こうしてやっと出来上がったロゴは、その後もこのロゴは様々な場所で使われていたのですが《30TH ANNIVERSARY》と書いていたのがやがて仇になります。そう、創部40年が近付いてきたのです。
それにオフィシャルロゴが決定した1999年は1990年に続いて久しぶりに全日本吹奏楽コンクールの本選に出場した年でもあり、執行代としても前のめり(失礼!)な機運が高まっていたのだと思います。
旧期間限定ロゴは7年間という短い期間でしたし、当時はパッとしないとか色々言われましたが、今見ると古風で落ち着きがあり、これはこれで味わい深いロゴであったと思います。


埼玉大学吹奏楽部第37回サマーコンサート
日時|7月10日(日) 開場:13:30 開演:14:00
会場|狭山市市民会館
入場|無料(全席自由)
指揮|常任指揮者:小峰章裕 学生指揮者:山本敬明/舩越孝太
曲目|・Celebrate(清水大輔)
   ・丘の上のレイラ(星出尚志)
   ・2011年度全日本吹奏楽コンクール課題曲より
   ・バレエ音楽「ロミオとジュリエット」作品64より
    (セルゲイ・プロコフィエフ/福島弘和)
   ・ウェストサイドストーリー ほか
後援|埼玉県吹奏楽連盟/埼玉県教育委員会/
   狭山市教育委員会/テレビ埼玉/FM NACK5

最後に告知。埼玉大学吹奏楽部のサマーコンサートです。当初は川口市民会館での開催予定でしたが震災の影響で閉館になってしまったため、急遽新天地である狭山に移しての開催です。今年の一押しはプロコフィエフのロメオとジュリエットだそうで、むむむ、そのプログラムはSFCも今年ごにょごよ、という感じです。ご近所にお住まいの方は勿論、長年のサイダイファンの方(?)も是非足をお運び下さい。

*1:他の案のでデザインも残っていると思うのですが、ドライヴが古くて対応しない磁気ディスクに入っていて今は取り出せません。