2003〜2012


資料を整理していたら、J'zCrazeが2003年にファーストアルバムを出した折のレコ発インストア・ライヴを告知するフライヤが出てきた。
当時、かつて大学の吹奏楽部で指導を頂いていたトランペット奏者の佛坂咲千生さんから「実は数年前からジャズ・トリオを始めていて、今度アルバム出すんだ」という話を聞いて興味半分で聴きに行ったのだ。その頃、佛坂さんといえばNHK交響楽団のトランペット奏者(今もですが)という、日本におけるクラシック音楽の王道中の王道を進んでいたイメージだったので、まさかジャズとは考えもつかず(当時組まれていたブラスクィンテットでフュージョンテイストのアルバムは作られていましたが)、どんな音楽になるのかも想像出来ずに会場であるヤマハの銀座店に着いた。
ボクたちにとっても丁度その頃は、友人のジャズトロンボーン奏者の出会いなどを経て、自分が所属するさいたまファンファーレクラブの公演でもジャズ・ラテン・フュージョン系のステージを始めていたタイミングであり、ホットな話題であった。
そのステージは衝撃的だった、というか音楽があまりにも温かいので衝撃的という言葉は全く似合わないのだが、佛坂さんがしっかりとジャズをしている(失礼!)〜しかも持ち味であるその美しい音色の特性を存分に発揮しながら〜という驚きであり、トランペット・ギター・ベースという編成でこういう音楽が出来るのかという嬉しさであった。
ライヴが終わるとすぐさまその場でCDを買い、当時面識のなかったギターの安部さん、ベースの浅井さん、そしてインフォをいただいた佛坂さんにサインを頂き、ホクホク顔でお店を後にしたのを覚えている。帰ってから何度も何度も聴いた。
いつか何かをお手伝いさせていただきたい、その音楽を自分でも体感したい〜聴けば聴く程その思いは募った。
その後、有り難い事に佛坂さんにお声掛けを頂いて、2ndアルバムのデザイン制作をお手伝いさせて頂き、それがきっかけでライヴでのグッズデザインもさせていただき、さらに3rdアルバムでもデザインを担当させて頂いた。
さいたまファンファーレクラブでもメンバーと作曲をされた安部さんの許諾を頂いてアルバムの中から5曲をemixがオフィシャルアレンジさせていただき、この楽譜も出版に向けて準備を整え中である。なんとJ'zCrazeのFacebookページ管理までさせていただいている。
この9年でJ'zCrazeはボクたちにとって最も身近な存在となり、最も身近な音楽になったのだけど、最初に出会ったあのレコ発ライヴの頃から変わらぬ温かなメッセージを持つ音楽は、今も新鮮にココロに鳴り響いている。