ゲーダイ


目が覚めたらすっかり元気になっておりました。生まれ変わった様にスッキリ。しかもメッキリ春っぽいじゃないか!
それはそうと打ち合わせで東京藝術大学に行って参りました。イラストレーターやデザイナーという仕事を東京で20年もやっておりながらゲーダイ初訪問です。
ボクは高校2年の終わりになって美術の先生に「美術の方に進みたいんです」って相談しにいって「行くんなら藝大がエエやろ? まぁ行けると思うけんどデッサンやり直しやから一浪は覚悟せんとアカンで」と言われ「私立はダメじゃし、浪人はもっとイケンよ」と親に釘を刺されて諦めた経緯があります。
首都圏とはいえ地方国立大の在学中にイラストの仕事を始め(しかも学んだのは人類学で部活は音楽系)、社会に出てからデザインを覚えたものですから、ボクには学校で出会ったデザインやイラストの先生や先輩後輩友人知人といった人脈が全くないのです*1。課題なんてやったことがなく全てがガチな現場でしたし、気のおけない仲間とのグループ展どころか個展さえやったことがなく、創作物の全てが仕事に直結しています。そういうトレーニングの全てをスッ飛ばしてこの世界にいるものですから、実は藝大や美大にはカナリなコンプレックスがあります。
真っ当な大学を出てこの世界にいる人には「アイツは基礎が成っていない」とどこかで嘲笑われているような感覚が常にあるというか。まぁ基礎が成っていないのは事実なので否定出来ません。でも藝大や美大に入っていれば、周りの実力に圧倒されて萎縮して今の様な仕事には就けなかったかもしれません。ある意味コワいもの知らずだったのが功を奏しているとも思えますし。
こんなこコトを堂々巡りで考えながらゲーダイの門をくぐったのでした。とはいえ写真の通り、今回くぐったのは音楽の方ですが。

*1:正確に言うと一人います。彼は大学卒業後に専門学校を経てイラストレーターになっていますが、大筋は似た道程だそうです