ボントロとベトベン

SFCの団長、金管まつり仲間のyoshio*1くん、ざっきーさんが所属する和光市民オーケストラのファミリーコンサートを聴きにサンアゼリアへ。メイン曲はベートーヴェンの交響曲第三番でした。そういえば前にこの曲を聴いたのは昨年のスクロヴァチェフスキでしたね*2
オケプレイヤーでもなければ、弦楽や木管奏者でもない、バストロンボーン吹きのボクにとって、ベートーヴェンは聴く以外に馴染みの薄い作家です。
トロンボーンの曲としては「3つのエクアール」という四重奏曲を残すのみ、吹奏楽曲としては「帰営の音楽」など、いくつかの行進曲がありますが、オリジナル・パートにトロンボーンは含まれていません。また、交響曲についてもトロンボーンが使用されるのは第五番以降です(よって第三番にはトロンボーンはありません)。
交響曲で初めてトロンボーンを導入したのがベートーヴェンなくらいですから、彼は当時どちらかというとトロンボーンが好きな方の作曲家だったと思うのです。ちなみに「3つのエクアール」は万霊節の式典演奏のために書かれたそうですが、ベートーヴェンの葬儀のおりにも歌詞付きで演奏されたそうです。
もともとドイツ・オーストリアにはポザウネンコアという編成のブラスアンサンブルがあるのですが、主に礼拝などで讃美歌などを演奏するのです。今はそこそこの大きさの合奏団ですが、名前の通り昔はトロンボーンによる(=ポザウネン*3)合唱隊(=コア=クワイア=コーラス)ですので、トロンボーン・アンサンブルだったわけです。由緒正しい曲ですね。来年あたり、トロンボーンに新たな可能性を開いていただいたベートーヴェンに敬意を表してSFCでも演奏してみましょうか。
ちなみに来年の和光オケの定期演奏会(2008年6月8日/サンアゼリア)のメイン曲は、その初トロンボーン・シンフォニーである第五番「運命」だそうです。ジャジャジャジャ〜ン!

*1:Good-up Brass Ensemble所属

*2:id:otoshimono:20061204

*3:ポザウネとはドイツ語でトロンボーンのこと