さーし!

ボクが最近よく聞くようになった言葉に「さーし!」がある。
ご存知だろうか「さーし!」。ボクは最初何の事かさっぱり判らなかった。実は「素晴らしい!」と言う意味なのだ。
どうやら『素晴らしい!→すばらしい!→すゔぁらしぃ!→さーらしぃ!→さーし!』と変化した(或いは訛った)ようだ。
似たような変化をした言葉に芸人言葉から有名になった「あざーす(有り難うございます)!」がある。これは今や一種の流行語になっている。けれど「さーし!」は流行語なのだろうか。
しかも、ボクが聞いたのはどれも首都近郊のプロオケやプロ吹奏楽団*1の、しかも中低音金管楽器の人たちからだった。ジャズ系やスタジオ系はサンプルがあまりないので何とも言えないが、そっちからの言葉なら業界用語が大好きな芸能人を回ってお茶の間やネットに溢れるはずなんだけど、その形跡もあまりない。ボクの音楽仲間の間でも聞かないので、アマチュア・プレイヤーにも広がってないのだろうか。
「そういえばピアノや弦の人たちに言うとキョトンとされますね」「関西の人が言ってるのもあまり聞いたことがないですね。市音*2の(金管中低音の)人は言ってますけど東京の音大出身者が多いですし…」とは大阪出身で東京の音大卒のあるユーフォニアム奏者の弁。
ボクも「さーし!」と言った人全員にイチイチ確かめた訳ではないのでまだまだ調査の余地があるが、「首都近郊のプロのクラシック・プレイヤー、しかも金管中低音のみ」という限定された業界で流行ってるのだとしたら、今のうちなら出所を突き止められそうだ。
「素晴らしい!」が「さーし!」に聞こえる名物プレイヤーか音大の教授がいるのかもしれないし、なんかその筋で有名な爆笑エピソードが発端かもしれない。案外普通に業界用語かもしれない。考えれば考えるほど想像ばかり膨らんで収集がつかない。
知ってどうするって?   いや、学生時代、人類学や社会学に足をちょっこり浸けてたんで、ただの好奇心です。ある風習や価値観がどのように生まれ、伝わり、広がり、変化していくのか。そういう所に醍醐味を感じるのです。
という訳で情報求む〜。

*1:ブリティッシュ・バンド含む

*2:大阪市音楽団