大事な日

来週8月30日はボクの誕生日で、衆議院総選挙の日なんだけど、もう一つ大切な日で、それは先月22日に急逝されたアニメーター、金田伊功さんのお別れの会の日です。
ボクは子供の頃、将来は有名な漫画家かアニメーターになるに決まっていると勝手に思い込んでいて、漫画作品やアニメ作品やキャラクターより、漫画家やアニメーターの仕事っぷりをいちいちチェックしていました。
その頃、ボクの周りにはそういうタイプの人間がおらず、『おたく』とも認識されませんでした。今考えるとヨッポドおたくの極みですけど。

当時は現在アニメーション監督として活躍されている綺羅星の如き人たちが、バリバリにペンを奮っていた頃で、金田さんもその一人でした。板野一郎さんも『金田さんなくして《板野サーカス》なし』とインタビューでおっしゃっているように、 その一枚だけ取り出すと一見何が描いてあるのかさえ判らない絵が、つながると魔法の様に動き出す独特な手法とパース、雑にさえ見える省略された線と面の中にも危うい色香をうっすら残す画風がとても魅力的で、子供のボクにとっては力強くも危険な存在感があり、丁寧で濃密なコンテを切る宮崎駿さんや、メリハリの効いた安彦良和さんの線とは対照的でありながら、アニメーションの未来像を感じさせ、とても尊敬しておりました。
ボクは単なるファンなので、モチロン関係者でも何でもありませんし「金田伊功を送る会」の入場整理券申し込みも締め切られているのでにお伺いも出来ません。
しかし、デザイナーではありますが、今の自分の造形に対する考え方について大きな影響をいただいた方ですから、せめて会場の方角に向かって密やかにご冥福をお祈りしたいと思っております。
金田さんといえば『バース-BIRTH-』。

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