その時、歴史はホニャララ


さて、ここのところデザインさせていただいた本の見本がゾクゾクと送られてくるわけですが、本日は歴史が好きなあなたにご紹介。
ひとつは「交響する古代〜東アジアの中の日本」。文部科学省の「組織的な大学院教育改革推進プログラム」の一環として行われた日本古代史研究プロジェクトの成果として編纂された本です。東アジアという従来の日本史から大きな規模での視座から、国内外の研究家により立体的に日本古代史を捉えた研究は魅力的です。第一篇は「東アジアにおける国家形成と文化」、第二篇は「都市空間と物語」。大陸からの風が日本の歴史をどのように色付けていったかをご堪能下さい。
もうひとつは戦国・幕末史研究家としても名高い加来耕三さんによる「織田信長・明智光秀事典」。今日の日本戦国史において光と影のように扱われる二人をあえて同等に並べ、そのリーダーとしての違いを再検討した本です。よくよく考えれば織田信長は天下統一を果たさずに明智光秀に討たれたわけで、必ずしも信長が勝者で光秀が敗者な訳ではありません。しかも信長が歴史上の人物として絶大な評価を得るのは、実は第二次世界大戦後の事です。大河ドラマでは語られない二人の生き様をこの本から読み取ってください。

交響する古代―東アジアの中の日本

交響する古代―東アジアの中の日本

異なるリーダーの生き方に学ぶ 織田信長・明智光秀事典

異なるリーダーの生き方に学ぶ 織田信長・明智光秀事典