- 作者: 日下力,出口久徳,鈴木彰
- 出版社/メーカー: 東京堂出版
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
改めて内容をパラパラとめくると、物語の成立の経緯から、あらすじや名場面、主要キャラクター紹介や人物相関図、鎧や装束の解説、おまけに平家琵琶による語りのCDまで付録についている。四六判の本にしては盛り沢山だ。
現在ボクの両親が居を構えているのが厳島神社の対岸の山腹に広がる住宅地(広島はこういう風景が多い)であり、ボク自身も広島の生まれだ。幼少時から宮島に度々訪れては遊び、鳥居の前で潮干狩りもした。小中高時代を過ごした四国には其所彼処に平家の落人伝説が残る。どうしても平家贔屓になってしまう。
「奢る平家は久しからず」という諺が昔から納得出来なかった。平家物語の美しい冒頭にあるように、平家の栄華盛衰を《久しからず》とするなら、平家の象徴である壮麗な厳島神社が何故、清盛が造営した社殿の姿のまま、時の権力者(つまり清和源氏を名乗る幕府の将軍でさえ)により今の今まで保護され続けてきたのか。
そんなことを考えながら今年の大河ドラマを鑑賞している。
ところで視聴率云々言われているが、どう観ても本日までの2話は、ここ数年の大河の中でも群を抜いた出来である。もともと中世期を舞台にした大河は視聴率が低めなことが多いようだが、いずれも名作揃いである。それに現在に至るまで信望者が多いガンダムやエヴァが初回放映時、どういう評価を世間で受けたか知っておられる方もおろう。これは視聴者の質を問うている作品だとも思う。