トロンボーンは続くよどこまでも。

近頃プロアマ問わず、トロンボーン吹きの話題といえば

All My Friends Are Trombone Players

このアルバムのダウンロード開始でしょう。Tommy Pederson（トミー・ペダーソン）といえば泣く子もノリノリで小躍りしてしまう伝説のトロンボーンプレーヤーですが、プライベート録音としてリリースされたこのアルバムのナンバーは世界中のトロンボーン・ラージアンサンブルのレパートリーであるにも関わらず、アルバム自体が永らく廃盤だったため手に入れる事が困難な一枚でした。ボクも勿論持っていませんでした。
今回購入して聴いてみると、いかにこの方の音楽が彼以降のトロンボーン奏者のサウンド感に影響を与えたかを知る事が出来ます。例えばそれはあまりにも有名な「I've Been Working On the Trombone」は別として、「All the Little Girls」では村田陽一さんのとろけるようなアトスファー、「South Rampart Street Parade」では中川英二郎さんの伝統を重んじながらもエッジの利いた茶目っ気、「Bosco Rosco」ではマイク・デイヴィスさんのハーモナイズとユニゾンのフレッシュさ、「Josephine」はつい最近発表されたと言われても違和感のないリズム・ミックスのサウンドを感じることが出来ます。全てのトラックがトロンボーン吹きの涙腺をイチイチ刺激します。
ディスク版の発売があるのかどうかは分かりませんが、トロンボーン吹きならそれを待たずにトニカク購入すべきでしょう。