道化師の登場?

この日曜日に行う演奏会で「Send in the Crowns」というスティーヴン・ソンドハイムのナンバーをフリューゲルホルン・ソロでお送りするのですが、今回使用する楽譜を使ってロンドンブラスが録音したアルバムには「道化師の登場」という邦題が付いています。
ところが、この曲について、こんなバレエ音楽や歌劇の邦訳にありがちな堅っ苦しいタイトルが付いている例は他になく、普通は「悲しみのクラウン」という邦題が付きます。ミュージカルナンバーから派生したポピュラーソングで、ジュディ・コリンズが歌って1975年にグラミー賞(ソング・オブ・ザ・イヤー)を獲っており、あのフランク・シナトラもカバーしているのですから、古い洋楽・ミュージカルファンの方には断然こちらのタイトルで馴染んでいる訳です。
たぶん「道化師の登場」と訳された方はグラミー曲であるという経緯すらご存知なしに訳されてしまったのでしょう。しかも日本のブラスアンサンブルの世界では何故か「道化師の登場」でまかり通ってしまっているのです。我々も危うく間違えるところでした。いくらクラシカル主体だからポピュラーソングに疎いとはいえ、売り物の解説にしてはお粗末な話ですし、それを鵜呑みにするのは余りに勉強不足です。
今回の我々のプログラムにはさらにアレンジのニュアンスも込めて「哀しみのクラウン」としています。
我らが団のフリューゲル・クイーンpoohちゃんが叙情と哀愁たっぷりに聴かせてくれることでしょう。


さいたまファンファーレクラブ第17回演奏会
日時|2012年10月21日(SUN)13時半開場 14時開演
場所|彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
入場|無料
曲目|S. ソンドハイム:哀しみのクラウン ほか

ところで、今まで開場時間を30分も早く表記してました(フライヤなどには間違いはありません)。本当にポカミスで申し訳ないです。