「宇宙戦争」と「胡蝶の夢」

何ともイメージの次元が違うこの二つの言葉は、ボクがこの秋にほぼ同時にデザイン制作をしていたCDアルバムのタイトルである。前者は洗足学園音楽大学サクソフォーンオーケストラによるライヴ録音、後者は松岡宏明さんの作品集。

宇宙戦争                

宇宙戦争                

  • アーティスト: 洗足学園サクソフォーンオーケストラ   
  • 出版社/メーカー: フロレスタン
  • 発売日: 2012/12/01
  • メディア: CD
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宇宙戦争
ピーター・グレイアムが指揮した洗足学園音楽大学サクソフォーンオーケストラによる2012年6月29日の演奏会の収録をディスク化。ソプラニーのからコントラバスまで7種類のサクソフォーンを使用した大編成オーケストラというのは、日本では大きなサクソフォーンのコースを持つこの大学だからこそ可能な形態。そして普段はブリティッシュ・ブラスバンドの書き手として(近年は吹奏楽の書き手としても)圧倒的な存在感を放っているピーター・グレイアムにとっては同族楽器による大編成作品というのは最も得意とするスタイルだろうし、実際この録音を聴いても実に良い仕事をしていると思う。特に後半の「ハリソンの夢」、委嘱作品の「宇宙戦争」は圧巻である。
 
胡蝶の夢                

胡蝶の夢                

  • アーティスト: ヴァリアスアーティスツ         
  • 出版社/メーカー: Florestan
  • 発売日: 2012/12/12
  • メディア: CD
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胡蝶の夢〜松岡宏明作品集
松岡宏明さんは京都大学農学部出身で作曲は独学であり、普段は音楽の仕事はされていない・・・なんて全く信じがたい。今回ファーストアルバムを作成するにあたり、新倉 瞳(チェロ)、荒井桃子(ヴァイオリン)、堀米 綾(ハープ)、泉 真由(フルート) 金益研二(編曲・ピアノ)、伊東沙希子(ピアノ)、アンサンブル・ミューズ(弦楽アンサンブル) 、小林由希絵(編曲)、小池由理佳(編曲)という豪華なメンバーを得ての録音となった。
このアルバムを聴きながら街を彷徨ったり旅に出たりすると、叙情性を称えた音像の描写の世界に迷い込み、まるで自分が美しい日本映画の登場人物になったかの様な錯覚を覚えるだろう。
試聴はこちらからどうぞ。